杉山利夫 議会発言
2022年3月議会での質疑内容

公共工事について

グローバリゼーションの進展、止まらないデフレーション傾向、一昨年の金融危機、長引く平成不況、と同時に膨らみ続ける国と地方の借金と、国の制度や組織の構造的な問題を抱え込んだままの社会的環境において、今、公共事業のあり方が問われています。こうした状況に、経済成長を前提にした国の基盤整備を行う公共事業は、高邁な事業目的であっても見直しの対象になっており、効率や公正の基準を満たさないとされる公共事業は大幅な削減が見込まれます。国土の投資を担ってきた公共事業中心の事業者は、国の構造転換施策の中で、縮小や業種転換を強いられ、最悪のケースは廃業や倒産ということになります。一方で、ニューディール政策的な公共事業は、景気刺激策と同時に雇用の確保という点で、構造変革途中にある激変緩和的な要素を帯びています。いみじくも、「公共事業は雇用という福祉政策である」という言葉が聞かれるように、政策的変革が、多くの人が一度に大きな痛みを伴うようなものであってはならないでしょう。また、生命の安全と財産を守るという面から、最低限の生活環境基盤の整備や維持は必要であり、継続的な投資が望まれるところです。

 さて、本市の投資的経費として、道路、公園、学校、公共建築など将来に残る社会資本整備に要する普通建設事業費は、このたびの平成 22 年度予算を見てみましても 153 億円と、ここ数年、一般会計に占める比率は低下してもある程度の一定額は確保されています。しかし、実際には予算ベースではなく、実質的な実行ベースで見なければ民間企業にとっては時期的に発注が集中するという問題にもなります。よく言われる年度末に工事が集中しているといわれる問題です。さらに、国の補正による追加補正予算が下りてきたときは集中の度合いが高くなります。今回のように、昨年 11 月補正に続き、今回の先議が行われる 2 次補正のような場合が考えられます。当然のことながら年度内の工事にならなければ、繰越明許となるわけで、より工事が集中する可能性があります。特に、特殊工事や特殊機械の使用による工事は、事業者が限られてしまうだけに平準化していく必要があります。事業者にとっても雇用の面からも経費の面からも、工事の片寄りは効率的ではなく、安定した一定の仕事を望むでしょう。行政側にとっても、公正さを確保し、良好な物を適正な価格で調達することができると思われます。このような状況から、以下 2 点についてお尋ねいたします。

1 点目は、工事の平準化について、英副市長にお尋ねいたします。

各事業部が、平準化するための何らかの方策を行っているのでしょうか。特に公共建築の耐震工事などは特殊機械が必要であり、集中すれば使用料が上がってしまいコスト的にあわなくなってしまうとも聞きます。ご見解をお尋ねいたします。

2 点目は、繰越明許費について、財政部長にお尋ねいたします。

ここ数年の普通建設事業費の一般会計繰越明許費は、平成 18 年度 9 億円、平成 19 年度 15 億円、平成 20 年度 14 億円、そして、平成 21 年度は、 11 月補正も含め 26 億円と、少しずつですが大きくなっています。

繰越明許費は、当初の予算と実行の年度がずれることになり、単年度の予算主義を原則とする地方自治法からすれば、例外的な措置であります。又、ずれればずれる程、翌年への影響が大きくなることは明らかです。

一方で、国においてはこの会計上の原則に対し、昨年から国庫補助事業などにかかる繰越を行いやすくできるよう、手続き面での見直しを進めているとのことであります。

こうした国の動きに備えながら今後の運用についてどのようにお考えか財政部長にお尋ねします。


資源分別回収事業について

 岐阜市は、昭和58年から「岐阜市資源分別回収事業」として奨励制度を設置して、資源の分別回収を実施しています。この事業は、自治会連合会を単位に、原則として月1回、自治会・女性の会・PTA・子ども会・老人クラブなど、地域の実情に応じた実施団体が回収を行っていますが、全市で年間550回を超える回数が実施されているわけであります。回収品目は、大きく分けますと「紙類」「古着類」「金属類」「ビン類」ですが、実際の現場でのプレートは、「新聞」「雑誌」「チラシ」「段ボール」「牛乳パック」「雑がみ」「カン・フライパン類」「古着」「生きビン類」「雑ビン類」となっています。分別すれば「資源」、捨てればただの「ごみ」とよく言われますが、このように10種類に細分化して出していただく市民の皆さんの熱意と努力には改めて頭が下がります。

そこの中で今回は、とりわけ「雑がみ」に注目したいと思います。この「雑がみ」に対する取り組みは昨年くらいからのことでして、市民になかなか浸透しておりません。

平成20年度の岐阜市のごみ発生総量は168,366トンです。このうち資源分別回収事業で17 , 670トンが回収されています。それぞれの明細は、「新聞」6,356トン、「雑誌」7,295トン、「段ボール」2,089トン、「紙パック」54トンで、「紙類」は15,795トンと89.39パーセントを占めています。その他「古着」1,470トン、「カン・フライパン類」186トン、「ビン類」218トンです。一方、「ごみ」の4分の3を占めている一般家庭や事業所から出る「普通ごみ」は127,341トンですが、その中の32 . 7パーセントが「紙類」とのデータがあります。ということは、「普通ごみ」の中に41,640トンもの「紙類」が含まれていることになります。その中には資源分別回収に出せば、資源として処理されていたであろう「雑がみ」が多く含まれているということでしょうか。当然「普通ごみ」の中の「紙類」と言いましても、処理できない汚れたもの等も含まれていますので、まさに「ごみ」となるものもありますが、分別の仕方次第では半分位が「雑がみ」になっていたのではなかったでしょうか。こんなものが、資源分別回収の対象になると知らなかった方も多いでしょう。また今まで資源分別回収でも、このような「雑がみ」は「雑誌・雑紙」というくくりで回収されていたため、市民の方に理解され辛く、無頓着に「普通ごみ」として、一般のゴミ袋に入れられていたのだとも思われます。その「雑がみ」とは何でしょうか。改めて確認したいと思います。簡単に言えば、「紙類」の中で分別の区分が分かりにくい紙ということです。さらにわかりやすく言えば、一番多いと思われるのは、学校や自治会等からの印刷された紙、お菓子等商品の包装紙や箱や台紙、封筒、はがき、トイレットペーパーの芯、パンフレット等、とにかく新聞、チラシ、雑誌、段ボール、紙パック以外の紙類ということでしょう。先ほど申しましたように、今までが「雑誌・雑紙」となっていたので、とにかくひもで縛らなくてはと考えていたのでなかなか出し辛く、雑誌以外は「普通ごみ」として出されていたこともあるでしょう。さきほど申し上げましたように、全市の資源分別回収事業での17 , 670トンの数字の中で、「紙類」は15,795トンで、「普通ごみ」に含まれる「紙類」が41,640トンとは、市民の「紙類」への理解の無さでしょう。この「雑がみ」に対する取り組みについて、自然共生部長に、現在の状況と今後の考え方についてお尋ねいたします。



金華山における国の史跡指定に関連して

昨年9月の議会にて、金華山について質問させていただいて以降のことで質問させていただきます。

その折に、農林部長から「平成20年度からはルネッサンス事業の理念が持続されるよう、金華山ルネッサンスフォローアップ事業を立ち上げ、ボランティア団体など活動される皆様のさらなる作業力向上に資するため、機器材の提供を行うとともに、情報交換、連携などに努めてまいりました。今後も引き続き金華山を愛する市民の皆様と協働の理念を大切にし、ボランティア団体等の活動を支援する庁内関係部局との窓口機能も果たしつつ、皆様と一体となって自然環境と歴史資産に恵まれた金華山を保全してまいりたいと考えております」と、暖かいご支援のご答弁をいただき、ボランティアとして金華山にかかわっていただいている皆さんからも歓迎されました。

さて20年度に続いて21年度も、昨年12月13日日曜日に基盤整備部が主体となって、馬の背登山道修復作業を行っていただきました。市職員のボランティアの皆さんが63名、岐阜森林管理署から3名、金華山国有林保護管理協議会事務局から1名、金華山サポーターズから12名、そして私の合計80名が参加しました。普段から金華山にかかわっておられる、金華山サポーターズの皆さんの献身的な取り組みには頭が下がりますが、私はこの作業に庁内のポストの立場としてではなく、ボランティアとして各部署からご参加いただいた63名の市職員の方の、ご理解ご協力にも深く感謝いたします。20年度は多くの登山者の足跡で木々の根元が傷んでいる約150メートルの荒廃箇所へ人が入らないように、麻ロープで仕切りを設置し、人が歩きやすいように麻土のう200袋を設置したり、焼き杉を用いた階段を設置しましたが、21年度は同様に昨年度の箇所を含む300メートルの整備を行いました。私は先週の土曜日に馬の背登山道に行ってきましたが、このように山がよみがえっていました。

さらに、金華山の問題として枯損木があります。金華山の枯損木の大半は天然ヒノキの老齢木で、周辺部は腐って無くなっても中心部は腐りにくいため、白骨状態で立ち枯れしております。金華山を遠くから眺めましても、かなり目立ちます。これは、金華山がチャートを主体とした岩山で、植物の育成環境である土が少ないため樹木の寿命が短く、また近年の異常乾燥、渇水等が原因の一つとされています。平成 16 年からの金華山ルネッサンス事業として、農林部がロープウェイ周辺を中心に枯損木を処理されました。また今年度は、国の緊急雇用対策の費用を利用したりして、百曲り登山道から瞑想の小径までの国有林と岐阜公園区域内において、森林管理署とともに500本以上の枯損木を処理しておられます。

ここまでのことに関しましても、基盤整備部、農林部がかかわっておられ、金華山へのかかわりが庁内の様々な部署にわたっている現状を知らされ、私がかねてから申し上げております金華山の窓口の一本化にも波及するのですが、このたび教育委員会が金華山一帯209ヘクタールを、国史跡に登録する申請書を文化庁に提出したとの報道がされました。そこで教育長にお尋ね致します。この国史跡に登録の意義、今後の流れをご説明ください。また山全体を国の史跡として登録している他都市の状況がありましたらお教えください。また、普段からボランティアとして金華山にかかわっている立場の者としましては、現在でも金華山の保全の意味で標識等を立てようとしましても、森林管理署の許可が必要であったりして、ややもすると煩わしさを感じたりすることがありますが、このように国史跡となりますと公共の事業、ボランティアの活動にかかわらず、金華山でなにかしようとすると、文化庁の許可が必要というようなことで山の保全に支障をきたす事態が発生するようなことはないでしょうか、この点につきましてもお答えください。