杉山利夫 議会発言
平成26年9月議会での質疑内容

救急医療について

 

岐阜市には32の病院があり、その中には岐阜市民病院をはじめ岐阜大学医学部付属病院、岐阜県総合医療センター、岐阜赤十字病院などの公的医療機関が数多くあります。
一般診療所についても、平成26年3月末現在、407の診療所があるなど、40万人の人口規模の岐阜市にとって、非常にめぐまれた医療環境であるといえます。
しかし、かかりつけ医の先生に丁寧な対応をいただいているとはいえ、休日や夜間において、救急車を呼ぶまでもない症状の場合や、かかりつけ医不在の場合に、どこに診療をお願いすればよいか心配されるところであります。
近年、救急車をタクシー代わりに使ったり、風邪や擦り傷など緊急性のない軽症患者が病院の救急外来を利用するといったコンビニ受診について、マスコミ等でよく取り上げられています。
こうしたことが日常化すると、緊急を要する重症患者や入院患者への対応が遅れる要因となり、さらに勤務医や医療スタッフが疲弊し、医療現場の大きな負担につながることも危惧されております。
岐阜市では、昭和50年3月に現在の岐阜市第二看護専門学校の前身となる第二高等看護学院及び休日急病診療所の複合施設を完成し、休日急病診療所を翌4月(20日)から開設し、その後、昭和50年11月から休日急病診療所歯科診療を開始、また平成14年8月に小児夜間急病センターを市民病院に委託し、内科、小児科、歯科の一次救急医療体制を整備してこられました。
この休日急病診療所及び休日歯科診療所については、施設の老朽化が進んだことから、平成24年10月15日に両診療所を廃止、休日急病センターと休日急病歯科センターとして新たに市民病院に委託し同年10月21日から診療を開始し、間もなく2年を迎えようとしております。
休日急病センターと休日急病歯科センターの運営にあたっては、従前からの、岐阜市医師会、岐阜市歯科医師会、岐阜市薬剤師会の協力に加え、新たに市民病院と連携することで、より高い医療サービスの提供が可能となっております。
市医師会、歯科医師会、薬剤師会の先生方には、ご多忙にもかかわらず、快く執務等ご尽力いただいており、深く感謝申し上げる次第であります。
さて、岐阜市の一次医療体制の一翼を担い、大きく期待され開設された休日急病センター及び休日急病歯科センターにつきまして、受診状況、病院との連携等、現在の状況を健康部長にお伺いします。
併せて、小児夜間急病センターについても、状況をお訊ねします。



予防接種について

 

現在、団塊の世代が75歳以上となる2025年問題が懸念されておりますが、この団塊の世代は、来年の2015年には65歳以上の前期高齢者となります。
高齢になれば、疾病などにかかるリスクも高まり、70歳以降に生涯の医療費の約半分がかかっているというデータも示されています。
こうしたことも背景に、市では、先の6月議会にて高齢者肺炎球菌感染症予防接種費用の補正予算を計上され、可決承認を受け、この10月から、「@年度内に65歳以上となる方」、これ以外に「A60歳以上65歳未満の、心臓、腎臓、呼吸器の機能障害または、ヒト免疫不全ウィルスによる免疫の機能障害がある方で、身体障害者手帳1級相当となる方」を対象とし、予防接種が開始されます。
ちなみに、接種に係る費用のうち、ワクチン相当額である4,000円の自己負担で接種が受けられこととなり、また生活保護世帯は、無料で接種できるということであります。
今まで、一般の診療所で個々に接種を受ける場合は、おおよそ8.000円ほどかかっていたことから、今後は、この半額で接種できることになります。
この予防接種は、全国一斉に開始され、国の制度では、100歳以上の方はすべてが対象となるものの、65歳から95歳までは、5歳刻みの年齢の人のみが対象とされるものですが、市では、こうした制度は公平とはいえないとして独自に65歳以上すべてを対象にしたという経緯があります。
これにより、多くの高齢者が、予防接種の恩恵を受けることができることは、大変ありがたいことです。
現在の岐阜市の65歳以上の人口は10万8千人余りであり、市が見込む平成26年度の接種率37%から計算すると、最大で約4万人の方が、10月から3月までの半年間で接種されることになります。
また、国の平成24年の人口動態統計によると、肺炎による死亡は、悪性新生物いわゆる「がん」、心疾患に続く死因の第3位となっております。岐阜市も国と同様とのことであります。さらに、肺炎の約3割が、肺炎球菌が原因ともいわれております。
この肺炎球菌は、インフルエンザのような強い感染力はないものの、こじらせると、長期の入院や、免疫力など状態によっては、呼吸障害や髄膜炎などを伴い死に至ることがあるということですので、できるだけ多くの方に、接種の必要性を認知していただき、予防のためにも、是非接種していただきたいと考えております。
そこで、健康部長にお伺いします。
事業開始まで、あと、一か月を切り、準備には万全を期しておられることと思いますが、この秋に高齢者を対象としたインフルエンザの予防接種も控えており、対象となる高齢者が戸惑われたり、医療現場等での混乱が心配されます。

そこで、接種にあたっての注意点や、今後より多くの方に接種していただくための啓発方法について教えてください。


岐阜市の交通政策について

 

                   ・清流ライナー下岩崎線について
                   ・コミュニティバスについて

はじめに、この3月末から長良橋通りに導入されました、清流ライナー下岩崎線連節バスについてお尋ねします。この件に関しましては、25年3月議会に質問させていただいております。

かつて岐阜市には路面電車が走っておりました。市内を走る赤い電車は岐阜のシンボルであり、とりわけ金華山をバックに長良橋や岐阜公園あたりを走るこの電車は、写真でもよく紹介される慣れ親しんだ風景でした。
路面電車は、自動車の普及や自動車交通量の増加により、朝夕のラッシュ時は時間がかかるなど利便性が低下し、長良橋通りは昭和63年の中部未来博を契機に、そして忠節橋通りは平成16年度末に廃止されました。   
路面電車存廃については、かつて様々な議論もありましたが、現状を踏まえて述べさせていただきます。国内では、富山市にみられるような路面電車の次世代交通として注目を集めているLRT(Light Rail transit)を導入している都市もありますが、導入費用や運行費が高いなど利用者が多く見込めない都市での導入は難しいなどの課題があります。岐阜市では、路面電車の廃止を経験し、岐阜市の実情に合わせ、導入することが可能な交通システムとしてバスを中心とした交通体系を確立するため、次世代型のバスシステムであるBRT(Bus Rapid Transit)の導入を推進しています。
BRTはLRTに匹敵する輸送力と定時性、速達性を持つとも言われ、2020年に開催される東京オリンピックの輸送手段としても検討されていると聞いております。BRTは、海外では導入が進んでいるものの、日本の道路事情に合わないなどの課題があるとのことで国内では導入が少ない状況にあります。BRTイコール連接バスではありませんが、本市においても、導入にあたっては様々な議論はあったものの、平成23年3月に忠節橋通りに岐阜駅と岐阜大学を結ぶ連接バスを導入、平成24年には市内ループ線への拡大、更に今年の3月末には長良橋通りに下岩崎線を拡大しているところであります。
この清流ライナー下岩崎線は、運行開始から5カ月が経過しましたが、朝の利用者は多いものの、昼間時間帯はもともとバス利用者が少ないため、利用も少ないように感じます。この連節バスを更に有効に活用していくためには、利便性を高めていくことが求められると思いますが、現在の利用状況と今後の利用促進に向けた取り組みについてお伺いいたします。

次に、コミュニティバスについてお伺いいたします。

8月30日正木のショッピングセンター「マーサ21」で常磐・鷺山・長良西地区を走る「さんさんバス」の出発式が行われ、地元の議員として出席させていただきました。大型商業施設や病院など、地域の要望が強かった施設を廻るとのことですが、エリアが3つの校区にまたがり、南は岐阜赤十字病院までありますので1周するのに1時間20分と大変広範囲になっています。コース取りにも大変ご苦労され、地元の協議会での役員の皆さんのご努力の賜物と頭の下がる思いです。今後も検討を続けていただき、地元に愛される利用しやすいバスに育てていただきたいと熱望するものです。
長良地域には、隣接する長良・長良東地区の「ながらうかいバス」が平成22年9月から運行を開始しており、長良西地区北部の病院や商業施設を経由して、この今回の「さんさんバス」のルートと重複しています。当初は利用者が少ない状況でしたが、現在は、導入当初の2.5倍に利用者が増加し、一日当たり約70人程度の利用があると聞いております。
岐阜市では、地域住民が中心となって運行するコミュニティバスの導入を進めています。この9月には、この常磐・鷺山・長良西地区の「さんさんバス」の他にも茜部・厚見地区で新たにコミュニティバスの試行運行が始まり、市内の16地区でコミュニティバスが運行されることになりました。
急速に高齢化が進む地域の住民にとっては、コミュニティバスは、普段の買い物や病院通いに欠かせない移動手段となっておりますが、一方では、市からの補助金が無いと運行が続けられません。
実際の運行状況を見ておりますと、あまり人が乗っていないバスを見かけることがあり、どの地域ももっと利用者を増やしていくことが必要だと感じます。
地域のコミュニティバスとして更に工夫を重ね、メリハリのある運行により効率的な運行を目指すべきと考えますが、今後のコミュニティバスの活性化策についてお伺いいたします。

以上2点を企画部長にお伺いいたします。

 


岐阜市空き家等の適正管理に関する条例について

 

6月19日岐阜新聞朝刊に「危険な空き家に緊急代行措置、岐阜市が外壁撤去、事前同意なし」と大きく報道されています。ここにお見えのほとんどの議員が、このように地域にある空き家の対応については頭を悩まされ、相談者と一緒に役所の様々な部署に相談を持ち掛けられ、対応に苦慮されていたことと思います。この議場でもこの問題については、かつて何人もの方が取り上げておられました。私の地域でも、当該建物の周辺の住民の方が、蚊や蛇などの小動物の被害に悩まされて、自分たちでそこの敷地の草刈りをされるのがその自治会の年中行事になっていたり、役所へも日参されるのが日常茶飯事であったりの建物が、このお盆過ぎから解体業者が突然建物の撤去を始めました。隣にお住いの方は、「苦節15年、やっと思いが叶いました」と涙ながらに喜んでおられます。この物件は、共有関係の所有者同志の相続問題が解決したために動き出した結果でした。空き家である原因や、それに手を付けず放置する事情はそれぞれの物件ごとに様々ですが、とにかく個人の財産ですので行政も踏み込むことができなかったり、近年では個人情報の関係もあり、所有者までたどり着けなかったりと地団太踏むケースが多くあります。いずれにしろそこに住んでいない持ち主ですので、周辺の人たちの困りごとにも、馬耳東風であったりもするわけです。
そこで、この条例を所管されておられますまちづくり推進部長に、以下3点お尋ねします。

@現在の市内の管理不全な状態で放置されている空き家等について、どれくらいの情報をお持ちですか。また、それに対する現在の対処の状況をお教えください。

A新聞に報道されましたこの事例に対しまして、条例の内容も含め、もう少し詳しくご説明ください。

B市民の方から空き家等に関する情報が入った場合の、所有者への指導方法をお教えください。

 


公民館におけるAEDの屋外への設置について
 

長良西校区では、隔月の1日に公民館で各種団体連絡協議会が開催されます。校区の自治会、社会福祉協議会、民生児童委員協議会、老人クラブ連合会、体育振興会等25の各種団体の代表者が、自分たちの活動をはじめ地域の他団体にアピールする内容を発表する会です。この会の中で、小学校長と中学校長から、「今まで体育館の中に設置してあったAEDを玄関の建物外側に新規移動しましたので、地域の方々も必要な時にはご活用ください」と説明がありました。AEDが体育館の中に設置されているために、夜間開放や休日の運動場を使用するスポーツ少年団の活動中等、使用に制限があることは地域でも異論が唱えられていましたし、かつてこの議場でも取り上げられていたこともありました。このように見直していただけたことは、大変ありがたいことだと思います。

この自動体外式除細動器、いわゆるAEDにつきましては、あらためて申し上げるまでもなく、心室細動などの際に、胸に貼ったパッドを通して機器が自動的に解析を行い、必要に応じて電気的なショックを与え、心臓の働きを戻すことを試みる医療機器であります。
消防庁が昨年発表した『平成25年版 救急・救助の現況』によれば、平成24年中の全国の救急車両の出動件数は580万2445件で過去最多を記録し、これを換算すると、全国の救急車が、約5.4秒に1回の割合で出動していることになるとのことであります。

高齢化の進展などに伴って、それだけ救急搬送を要する事態を招く割合が高まっていることなども要因としてあろうかと思いますが、これはとりもなおさず、それだけ多くの方が救急措置を要する社会が到来しているということではないでしょうか。
一方で、この消防庁の発表資料の中では救急車が現場に到着するまでの平均所要時間についても示されておりまして、平成24年実績で、全国平均で約8.3分ということです。

これを長いとみるか短いとみるかは別としまして、救急措置を要する方にとっては措置を受けるまでの一分、一秒が、その後の自身の命や健康を左右する境目になることをかんがみれば、高齢化が今後ますます進むと見込まれる中、一秒でも早く必要な措置が受けられるような体制を構築していくことが必要不可欠だろうと考えるものであります。

今年度AEDを更新した市内すべての小・中・特別支援学校、計70校について、これまでは体育館内に設置していたものを、今年度、機器の更新時期を迎えたことを機に、いつでもだれもが利用できるように屋外へ移設されたというわけです。屋外設置の場合、いたずらなどの防犯面が心配されるわけですが、近年は取付ボックスを開けた際に、使用することを周囲に知らしめるために、ブザーやサイレンが作動するなどの設備を備えた外付け用のボックスもあり、今年度、学校に設置したものにもそうした機能を備えたものを導入されたとのことであります。 
小中学校は地域における中心的な公共施設であり、災害時の避難場所や避難所に指定されている施設でもあります。平時はもちろん、近年、大規模災害があちこちで多発している中で、市民の尊い命を守る事前の策として、市民ニーズにも即した非常にいい取り組みだとありがたく思っております。

そこで、このことに関連してお尋ねします。皆さんご承知のとおり、市内には地区公民館が市内すべての地区に設置されています。学校と同じく地域の生涯学習やコミュニティ活動の拠点であり、災害発生時には、避難所としての役割とともに、地域災害対策本部機能も担う拠点施設として位置づけられています。
先般、教育委員会の担当者にお尋ねしたところでは、地区公民館については、小学校校庭と違うところに設置されている市内22館全館で、今年度AEDの更新等を予定しているとのことであります。

 そこで、以下2点について、教育委員会事務局長におたずねします。
@今年度更新等を予定している公民館のAED設備について、いつでも、だれもが利用できる設備とするため、小中学校と同じく、屋外への設置を進めるべきではないかと思うわけですが、これに対するご所見をお伺いします。

A学校のAEDを屋外へ設置したこと、また只今お尋ねしています公民館のAEDを屋外に設置いただく場合にも、そのことについて施設利用者はもとより、地域の皆さんへ広くアピールすることが大切と考えますが、それについてどのように考えておられるか、ご所見をお聞かせください。


【再登壇時】

それぞれご答弁いただきありがとうございました。

AEDについてですが、屋外設置について前向きな答弁をいただきました。
公民館設置のAEDについては、設置以来これまでの7年間で幸いにも使用実績はないということですが、必要な場面がいつ来るかは誰にも分かりません。
ただ、事が起こってからでは手遅れということにもなりかねませんので、市民の安全に直結する事前の策として、ぜひ早急な取組みをお願いしたいと思います。

また、学校や公民館以外に、200を超える市有施設にAEDが設置されているわけですが、ほとんどが屋内への設置となっています。
先ほど申し上げた同様の趣旨から、これらについても、今後の更新時などをとらえて、ぜひ屋外への設置を検討いただきたいと思います。

これは、施設を所管する各部に対する要望とさせていただきます。